築10年を超えたお住まい、外壁の色あせやひび割れが目立ってきたりしていませんか?
外壁は住まいの顔であり、雨風や紫外線から家を守ってくれる大切な役割を担っています。
しかし、経年劣化によって機能が低下すると、雨漏りなどの原因にもなりかねません。
「外壁塗装ってどんな種類があるんだろう?」
「費用はどのくらいかかるの?」
外壁塗装を検討するにあたって、様々な疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、代表的な塗料である「ウレタン塗装」について詳しく解説します。
メリットとデメリット、他の塗料との比較、そしてウレタン塗装が適しているシチュエーションなどを分かりやすくご紹介します。
目次
ウレタン塗装(塗料)とは?
ウレタン塗装は、ポリウレタン樹脂を主成分とした塗料で、硬化剤と混ぜることで硬化し、耐久性と密着性に優れた塗膜を形成します。
外壁、床、家具など幅広い用途に使用されており、ツヤ消しタイプとツヤありタイプの2種類があります。
ツヤ消しタイプは、光沢を抑えた落ち着いた仕上がりで、住宅の外壁やインテリアなどに適しています。
ツヤありタイプは、光沢があり高級感のある仕上がりで、高級家具や店舗の什器などに適しています。
また、顔料の種類や配合量によって様々な色や質感の塗料を作ることができ、建物のデザインや用途に合わせて最適な塗料を選ぶことができます。
近年では、ウレタン塗料よりも耐久性に優れたシリコン塗料が台頭していますが、ウレタン塗料は比較的安価で施工性も優れているため、現在でも外壁塗装や家具塗装などで広く使用されています。
ウレタン塗装(塗料)のメリット
ウレタン塗装は、外壁や家具などに幅広く使用される、費用対効果の高い塗装方法です。
ここでは、ウレタン塗装を選ぶべき5つの理由と、豊富な種類についてご紹介します。
メリット1. 予算に優しいコストパフォーマンス
外壁塗装にかかる費用の中でもウレタン塗装は、比較的安価な部類に入ります。
シリコン塗料と比較すると、1㎡あたり1~2割ほど安く抑えることができます。
塗膜の耐久性は10年程度とされていますが、費用を抑えつつ美しい外観を保ちたい方におすすめです。
メリット2. 光沢と高級感のある仕上がり
ウレタン塗装は、光沢のある美しい仕上がりを実現します。
高級感のある印象を与えるだけでなく、光沢によって雨汚れが目立ちにくくなるというメリットもあります。
光沢が苦手な場合は、つや消し剤を混ぜてマットな質感に仕上げることも可能です。
メリット3. ひび割れに強い弾性塗膜
塗装に使うウレタン塗料は、弾性と呼ばれるゴムのような伸びる性質を持っています。
そのため、経年劣化による建物の動きや、木材の伸縮にも柔軟に対応し、ひび割れが発生しにくい塗膜を形成します。
メリット4. 幅広い素材に対応
鉄部、木部、塩ビ部など、ウレタン塗料は様々な素材に塗装することができます。
優れた密着性により、素材と塗膜がしっかりと密着し、剥がれにくい仕上がりを実現します。
メリット5. 豊富な種類で、色や機能から選べる
昔から定番の塗装方法として親しまれてきたウレタン塗装は、各メーカーから様々な種類の塗料が発売されています。
そのため、好みの色や質感はもちろん、耐候性、耐熱性、防カビ性など、求める機能に合った塗料を選ぶことができます。
ウレタン塗装(塗料)のデメリット
ウレタン塗装は、外壁や家具など幅広い用途に利用できる塗装方法ですが、他の塗料と比較すると、以下のようなデメリットも存在します。
デメリット1. 低い耐久性
ウレタン塗料の耐用年数は、一般的に5~10年程度です。
これは、フッ素塗料(12年以上)やシリコン塗料(8~15年)と比べると短く、塗り替え頻度が高くなります。
外壁塗装は足場設置など費用がかかるため、ランニングコストを考えると、長期的なコストパフォーマンスは低いと言えます。
デメリット2. 紫外線による変色
紫外線の影響を受けやすいウレタン塗料は、特に太陽光が当たる場所では、黄色く変色してしまうことがあります。
外壁や屋根など、紫外線にさらされることが多い場所には、ウレタン塗料よりも耐候性に優れた塗料を選ぶことをおすすめします。
デメリット3. 防汚性の低さ
ウレタン塗料は、汚れが付着しやすいというデメリットもあります。
特に、雨や風によって埃や汚れが付着しやすく、定期的なメンテナンスが必要になります。
ウレタン塗料とほかの塗料の比較
ここでは、ウレタン塗料が他の塗料とどれぐらい費用が変わるのか違いを見ていきましょう。
塗料の種類 | 価格相場(1㎡あたり) | 耐用年数 |
アクリル塗料 | 1,000~1,600円 | 3~5年 |
ウレタン塗料 | 1,400~2,300円 | 5~8年 |
シリコン塗料 | 1,800~2,800円 | 7~13年 |
ラジカル塗料 | 2,200~3,200円 | 8~14年 |
フッ素塗料 | 3,500~5,000円 | 10~15年 |
塗料を選ぶ際は、費用だけでなく、耐用年数も考慮する必要があります。
安価な塗料を選んだ場合、塗り替え頻度が高くなり、結果的に長期的なコストが高くなる可能性があります。
例えば、アクリル塗料とシリコン塗料を比較した場合、アクリル塗料の方が初期費用は安くなりますが、耐用年数が短いため、塗り替え頻度が高くなります。
一方、シリコン塗料は初期費用が高くなりますが、耐用年数が長いため、塗り替え頻度が低くなります。
ウレタン塗装(塗料)が向いている場合
塗料を選ぶ際、様々な選択肢があり迷ってしまいますよね。
ここでは、ウレタン塗装が特におすすめなシチュエーションをご紹介します。
1. 費用を抑えたい場合
ウレタン塗装は、外壁塗装の中でも費用を抑えられる塗料として人気があります。
シリコン塗料やフッ素塗料と比べると、1㎡あたり数百円から数千円安くなります。
初期費用を抑えたい方や、まとまった資金がない方にとって、ウレタン塗装は魅力的な選択肢と言えるでしょう。
ただし、ウレタン塗装は耐久性が低いため、将来的には塗り替えが必要になります。
長期的なコストパフォーマンスを考えると、必ずしも最安値の塗料を選ぶことが最善とは限りません。
2. ベランダや屋上の塗装に
弾力性と密着性に優れているウレタン塗料は、ベランダや屋上などの複雑な形状の場所にも適しています。
また、防水性にも優れているため、雨漏りの対策にも有効です。
さらに、ウレタン塗装は基本的に重ね塗りが可能なので、廃材が出にくく、費用を抑えることができます。
ベランダや屋上の塗装を検討している場合は、ウレタン塗装も候補に入れてみてはいかがでしょうか。
ウレタン塗装(塗料)が不向きなシチュエーション
ウレタン塗装は、安価で美しい仕上がりを実現できる魅力的な塗料ですが、いくつかの注意点もあります。
ここでは、ウレタン塗装が不向きなシチュエーションを2つご紹介します。
1. 長期的に使用する建物の場合
耐久性が低いウレタン塗装は、頻繁な塗り替えが必要になります。
外壁塗装の場合、足場設置などの費用もかかるため、ランニングコストが高くなります。
長期的に使用する建物の場合は、耐久性が高く、塗り替え頻度が少ないシリコン塗料やフッ素塗料の方がおすすめです。
2. 塗料にこだわりがない場合
ウレタン塗装は、費用を抑えられるというメリットがありますが、耐久性や耐候性、防汚性などの性能は、シリコン塗料やフッ素塗料と比べると劣ります。
特に、紫外線や雨風などの影響を受けやすい場所には、ウレタン塗装よりも高機能な塗料を選ぶことをおすすめします。
まとめ
ウレタン塗装は、安価で美しい仕上がりを実現できる人気の塗料ですが、耐久性や耐候性、防汚性などの性能は、シリコン塗料やフッ素塗料と比べると劣ります。
また、近年ではより高性能な塗料も開発されているため、ウレタン塗装を選ぶ際は、メリットだけでなくデメリットも理解した上で、ご自身のニーズに合った塗料を選ぶことが重要です。
株式会社YU-SHINは、塗装に関連した様々な事業を展開しております。
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