「35坪の家の屋根塗装を考えているけれど、費用はどれくらいかかるの?」と悩んでいませんか?屋根塗装は、家を守るために欠かせない重要なメンテナンスですが、費用の相場や内訳が分からず、不安に思う方も多いのではないでしょうか。
さらに、業者によって提示される金額が大きく異なったり、「外壁塗装と一緒に施工したほうがお得なの?」といった疑問も出てくるかもしれません。適切な選択をしないと、後悔する結果になりかねませんよね。
この記事では、初心者でも安心して屋根塗装を進められるよう、費用相場や内訳、最適な塗料の選び方を詳しく解説します。また、外壁塗装との同時施工のメリットや費用を抑えるコツも紹介します。
Table of Contents
35坪の屋根塗装、費用相場はどれくらい?
35坪の住宅の屋根塗装費用は、一般的に50万円前後が相場となっています。ただし、この金額は屋根の形状や使用する塗料の種類などによって変動することがあります。以下で、それぞれの要因について詳しく解説していきましょう。
屋根の形状・面積と費用の関係
屋根塗装の費用は、屋根の形状と面積によって大きく変動します。なぜなら、屋根の形状が複雑であればあるほど、塗装作業に手間がかかり、使用する塗料の量も増えるからです。たとえば、シンプルな切妻屋根と、複雑な寄棟屋根を比較すると、寄棟屋根の方が塗装面積が広くなるため、費用も高くなる傾向にあります。
具体的には、同じ35坪の住宅でも、屋根の形状によっては塗装面積が1.2倍~1.5倍になることもあります。また、屋根の勾配(傾斜)も費用に影響します。勾配が急な屋根は、作業員の安全確保のために特別な足場が必要となる場合があり、足場代が割高になることがあります。
塗料の種類別 費用相場
屋根塗装に使用する塗料の種類によっても、費用は大きく異なります。なぜなら、塗料の成分や機能性によって価格が異なるからです。たとえば、耐久性の高いフッ素塗料は、比較的安価なウレタン塗料よりも価格が高くなります。
具体的には、同じ面積の屋根を塗装する場合、フッ素塗料を使用すると、ウレタン塗料を使用する場合の1.5倍~2倍の費用がかかることもあります。どうすればよいかというと、塗料を選ぶ際には、耐用年数と費用のバランスを考慮することが大切です。たとえば、将来的に何度も塗り替えを行うことを考えると、初期費用は高くても耐用年数の長い塗料を選ぶ方が、トータルコストを抑えられる場合があります。
よくある追加費用について
屋根塗装を行う際には、基本工事費以外にもいくつかの追加費用が発生することがあります。特に注意が必要なのは、下地補修費用です。屋根の劣化が進んでいる場合、塗装の前に補修が必要となり、状態によっては10万円~20万円程度の追加費用が発生することがあります。
また、足場の設置が通常より困難な場合(たとえば、敷地が狭い、建物の周りに障害物がある等)も、追加費用が必要となります。一般的な足場設置費用は15万円~20万円程度ですが、特殊な設置が必要な場合は、5万円~10万円程度の追加費用が発生する可能性があります。
屋根塗装費用の内訳を理解しよう
屋根塗装の費用は、大きく分けて「塗料代」「人件費」「足場代」「その他費用」の4つで構成されています。それぞれの費用がどのような内訳になっているのかを理解することで、見積もりの妥当性を判断できるようになります。35坪の標準的な住宅の場合の費用内訳について、詳しく解説していきましょう。
塗料代
塗料代は通常、総工事費の約20%を占めています。35坪の屋根の場合、塗料代はおよそ10万円~15万円程度となります。ただし、この金額は選択する塗料の種類によって大きく変動します。たとえば、高耐久のフッ素塗料を選択した場合、塗料代だけで20万円を超えることもあります。
一般的な屋根塗装では、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本となります。それぞれの塗料には役割があり、下塗り用の塗料は密着性を高め、中塗りは厚みを出し、上塗りは耐候性を確保します。このため、同じ種類の塗料でも用途によって単価が異なることを理解しておく必要があります。
人件費
人件費は総工事費の約30%を占める重要な要素です。35坪の屋根塗装の場合、人件費はおよそ15万円~20万円が相場となっています。この費用には、塗装作業だけでなく、高圧洗浄や下地処理、養生作業なども含まれています。
具体的な作業内容としては、まず高圧洗浄で屋根の汚れを落とし(約3万円)、その後下地処理として劣化部分の補修や塗装面の調整を行います(約5万円)。さらに、周辺への塗料飛散を防ぐための養生作業(約3万円)が必要です。これらの作業は塗装の仕上がりを左右する重要な工程となります。
足場代
足場代は総工事費の約20%を占め、35坪の住宅の場合、通常15万円~20万円程度が必要です。足場は作業員の安全確保と効率的な作業のために不可欠な設備です。足場代には、組み立て費用、レンタル料、解体費用が含まれています。
足場の設置範囲は建物の外周に加えて、作業スペースとして余裕を持たせる必要があります。そのため、35坪の住宅では一般的に200㎡前後の足場面積が必要となります。なお、建物の形状や周辺環境によっては追加の足場が必要となる場合もあり、その場合は費用が増加することがあります。
その他費用
その他費用には、諸経費や保証料、廃材処理費などが含まれ、総工事費の約30%を占めています。35坪の住宅の場合、およそ15万円~20万円程度となります。諸経費には、現場管理費や安全管理費、保険料などが含まれています。
また、塗装工事で発生する廃材の処理費用(約3万円~5万円)や、工事完了後の保証料(工事金額の3%~5%程度)なども重要な費用項目です。これらの費用は、安全で適切な工事実施と、工事後のアフターフォローを確保するために必要な費用となります。
35坪の屋根塗装、最適な塗料の選び方
屋根塗装で使用する塗料は、耐久性や価格、メンテナンス頻度に大きく影響します。最適な塗料を選ぶことで、長期的なコストを抑えながら屋根を効果的に保護することができます。それぞれの塗料の特徴や選び方のポイントについて、詳しく解説していきましょう。
シリコン塗料
シリコン塗料は、価格と性能のバランスが優れた塗料として、現代の屋根塗装で最も一般的に使用されています。1平方メートルあたりの単価は1,800円~2,800円で、耐用年数は7年~13年程度と比較的長く、メンテナンスの手間を抑えることができます。
塗料の性能面では、耐候性、耐久性、防汚性に優れているのが大きな特徴です。特に、交通量の多い道路沿いの住宅や排気ガスの影響を受けやすい地域では、その性能を最大限に発揮します。たとえば、排気ガスによる汚れが付きにくく、付着した場合でも雨で流れやすいため、見た目の美しさを長く保つことができます。
また、シリコン塗料は豊富なカラーバリエーションを持ち、様々な住宅の外観デザインに対応できます。防カビ性や防藻性も備えており、雨の多い地域や日当たりの悪い場所でも安心して使用できます。このような総合的な性能の高さから、屋根塗装で迷った際は、まずシリコン塗料を検討するというのが一般的な選択となっています。
フッ素塗料
フッ素塗料は、屋根塗装において最高級グレードとして知られる塗料です。1平方メートルあたりの単価は3,500円~5,000円と他の塗料に比べて高価です。しかし、フッ素樹脂を使用することで非常に高い耐候性と耐久性を実現し、耐用年数は10年~15年と長期にわたって性能を維持できます。
性能面では、紫外線や酸性雨による劣化が極めて少ないことが特徴です。高層ビルやメンテナンスが困難な場所での使用実績が豊富で、過酷な環境下でも優れた耐久性を発揮します。たとえば、海沿いの塩害地域や、工場地帯など、特に厳しい環境条件下においても、長期間安定した保護性能を維持することができます。
フッ素塗料は確かに初期費用は高額になりますが、長期的な視点で見ると非常に経済的な選択肢となり得ます。塗り替えの頻度を大幅に減らせることで、足場代や工事費用を含めたライフサイクルコストを抑制できます。特に、将来的な塗り替え工事の手間や費用を最小限に抑えたい方や、長期的な資産価値の維持を重視する方にとって、理想的な選択肢といえます。
ウレタン塗料
ウレタン塗料は、コストパフォーマンスの良い塗料として知られています。1平方メートルあたりの単価は1,400円~2,300円と比較的手頃な価格設定となっています。耐用年数は5年~8年程度で、塗膜の柔軟性と密着性の高さが特徴です。
性能面では、アクリル塗料よりも優れた耐久性と耐候性を持ち、様々な素材に適用できる汎用性の高さが魅力です。たとえば、屋根材の膨張や収縮に追従しやすい特性を持つため、温度変化による屋根材の動きが大きい環境でも安定した性能を発揮します。また、密着性が高いため、多様な屋根材に対して良好な付着力を示し、安定した保護効果を提供します。
ただし、シリコン塗料やフッ素塗料と比較すると耐久性は劣るため、長期的な耐候性を重視する場合は、より上位グレードの塗料を検討する必要があります。ウレタン塗料は、初期費用を抑えながらも一定の性能を求める方や、近い将来に建て替えを予定している住宅所有者にとって、バランスの取れた選択肢となります。特に、適度なメンテナンス頻度を許容できる方や、コスト効率を重視する方におすすめの塗料です。
塗料の耐用年数と費用バランス
塗料の選択において重要なのは、初期費用だけでなく長期的なコストバランスを考慮することです。たとえば、35坪の屋根を20年間維持する場合を考えてみましょう。ウレタン塗料を使用すると、5年~8年で塗り替えが必要となるため、20年間で3~4回の塗り替えが必要になる可能性があります。
一方、フッ素塗料は初期費用は高くなりますが、15年間はほとんどメンテナンスが不要です。具体的な数字で比較すると、ウレタン塗料の場合、20年間で150万円~200万円程度の費用がかかる可能性があるのに対し、フッ素塗料では120万円~140万円程度で済みます。このように、長期的な視点で見ると、高耐久な塗料を選択する方が経済的になることもあります。
屋根塗装の業者選びで失敗しないためのポイント
屋根塗装の成功は、信頼できる業者選びにかかっています。施工品質や価格、アフターサービスなど、多角的な視点から業者を評価することが重要です。ここでは、業者選びの具体的なポイントと、よくあるトラブルの回避方法についてご説明します。
地域密着型業者と大手業者の比較
屋根塗装業者には、地域密着型業者と大手業者があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分に合った業者を選ぶことが重要です。たとえば、地域密着型業者は、地域事情に詳しく、親身な対応が期待できますが、大手業者に比べて施工実績や保証内容が劣る場合があります。
一方、大手業者は、施工実績が豊富で、保証内容も充実していますが、地域密着型業者に比べて価格が高い傾向があります。それぞれの業者の特徴を理解した上で、自分のニーズに合った業者を選ぶことが大切です。具体的には、地元の評判や口コミを参考にしたり、複数の業者から見積もりを取って比較検討することをおすすめします。
見積書の内容をしっかり確認
見積書は、工事内容と費用を明確にするための重要な書類です。見積書の内容をしっかり確認することで、後々のトラブルを防ぐことができます。たとえば、見積書には、使用する塗料の種類と量、作業内容、費用内訳、保証内容などが記載されている必要があります。
具体的には、「一式」といった曖昧な表現ではなく、具体的な数量や単価が明記されているかを確認することが重要です。どうすればよいかというと、見積書の内容に不明な点があれば、業者に質問し、納得のいくまで説明を求めることが大切です。
保証内容とアフターサービス
屋根塗装工事後には、塗膜の剥がれやひび割れなどの不具合が発生する可能性があります。そのため、保証内容とアフターサービスが充実している業者を選ぶことが重要です。たとえば、保証期間や保証内容、アフターサービスの範囲などを確認することで、万が一の際に安心して対応してもらうことができます。
外壁塗装との同時施工で費用は変わる?
屋根塗装と外壁塗装の同時施工は、コストの面で大きなメリットがあります。しかし、同時に実施することで工事期間が長くなるなど、検討すべき点もあります。ここでは、同時施工のメリットとデメリット、そして具体的な費用相場について詳しく解説していきます。
同時施工のメリット・デメリット
同時施工の最大のメリットは、足場代を一回分に抑えられることです。35坪の住宅の場合、足場代は約15万円~20万円かかりますが、同時施工であれば、この費用を一度で済ませることができます。また、工事の管理費用や諸経費なども効率化できるため、それぞれ別々に工事を行うよりも、総額で10万円~15万円程度の節約が可能です。
一方で、デメリットとしては、一度の支払額が大きくなるという点が挙げられます。また、工事期間が2週間程度と長くなるため、生活への影響も大きくなります。具体的には、騒音や振動、駐車スペースの制限などが長期間続くことを覚悟する必要があります。
35坪の外壁塗装と屋根塗装の同時施工費用相場
35坪の住宅で外壁塗装と屋根塗装を同時に行う場合の標準的な費用相場は、100万円~170万円程度です。この費用は使用する塗料の種類や建物の状態によって変動します。内訳を具体的に見てみましょう。
シリコン塗料を使用した場合の一般的な費用内訳:
- 屋根塗装:45万円~55万円
- 外壁塗装:65万円~75万円
- 共通費用(足場代など):20万円~25万円
- 諸経費:15万円~20万円
なお、フッ素塗料など、より高性能な塗料を選択した場合は、総額で150万円~180万円程度になることもあります。ただし、これらの高性能塗料は耐用年数が長いため、長期的な視点では費用対効果の高い選択となる可能性があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?本記事では、35坪の屋根塗装にかかる費用相場や内訳、塗料の選び方、業者選びのポイント、そして外壁塗装との同時施工による費用削減の可能性まで、幅広く解説してきました。
屋根塗装は、一般的な35坪の住宅で50万円前後の費用がかかる大切な投資です。費用面で不安を感じる方も多いかもしれませんが、適切な時期に実施することで、住宅の耐久性を高め、資産価値を維持することができます。
また、外壁塗装との同時施工を検討することで、トータルの費用を抑えられる可能性もあります。ご自身の状況に合わせて、最適なプランを見つけていただければと思います。
大切な住まいを守るための屋根塗装。しっかりと準備を整えて、安心して工事に臨みましょう。よりよい住環境作りのための第一歩として、この記事が皆様のお役に立てば幸いです。
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