外壁塗装を検討されている皆さん、こんにちは!

「外壁塗装」と聞くと、塗料の種類や色選び、費用などが気になりますよね。しかし、実は塗装の仕上がりやご近所との関係、そして何よりお客様ご自身の安心感に大きく影響する、非常に重要な工程があるのをご存じでしょうか?

それが、今回詳しく解説する「養生(ようじょう)」です。

この養生が適切に行われるかどうかで、外壁塗装の成功は9割決まると言っても過言ではありません。この記事では、外壁塗装における養生の目的から具体的な範囲費用期間、そして養生中の生活のコツまで、皆さんが知りたい情報を徹底的に解説していきます。

結論:外壁塗装の成否は「養生」で9割決まる!その理由とは?

まずは、この記事で最もお伝えしたい結論から。外壁塗装の美しさと成功は、「養生」という地味な作業の丁寧さで9割が決まると言っても過言ではありません。この章では、そもそも養生とは何か、そして、もしこの工程が不十分だとどのような深刻なトラブルに繋がるのかを具体的に解説します。

そもそも外壁塗装の「養生」とは?【初心者向けに解説】

養生(ようじょう)とは、一言でいえば「塗装しない部分を汚れから守るための保護作業」のことです。

たとえば、外壁を塗装する際、窓ガラスや玄関ドア、エアコンの室外機など、塗料を塗る必要のない部分がたくさんありますよね。これらの部分に塗料が飛び散ってしまうと、後から取り除くのは非常に困難です。そこで、事前にマスキングテープや養生シートで覆い隠すのが「養生」なのです。

養生には大きく分けて2つの重要な役割があります。

1つ目は「塗料の飛散防止」です。塗料は液体なので、ローラーやハケで塗る際にどうしても飛び散ってしまいます。特に、スプレーガンを使う吹き付け塗装では、かなりの範囲に塗料が飛散する可能性があります。

2つ目は「美しい仕上がりの実現」です。塗装の境目をきれいに仕上げるには、養生テープを定規代わりに使うことで、まっすぐな線を描くことができます。プロの塗装業者が施工した外壁の塗り分けがきれいなのは、この養生技術があってこそなのです。

養生が不十分だと起こる3つの深刻なトラブル

トラブルと表記された画像

「少しくらいはみ出ても、後で拭けばいいのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、養生を甘く見ていると、後悔してもしきれないほどの深刻なトラブルに繋がることがあります。

1. 美しい仕上がりにならない

せっかく新しい塗料でキレイになるはずが、養生が雑だと台無しです。例えば、窓サッシとの境界線がガタガタになってしまったり、塗料がはみ出してしまったり…。一度乾いてしまった塗料を後から修正するのは非常に困難です。何年も毎日目にする壁の仕上がりがこれでは、満足できるはずがありません。

2. 大切な我が家を汚してしまう

塗料は、霧状のミストとなって意外なほど広範囲に飛び散ります。養生が不十分だと、窓ガラスや玄関ドアはもちろん、給湯器やエアコンの室外機、大切にしている愛車やバイク、庭のタイルまで汚してしまう可能性があります。「大丈夫だろう」という油断が、取り返しのつかないシミや汚れの原因になるのです。

3. ご近所様との関係悪化

最も避けたいのが、この近隣トラブルです。風の強い日に作業をして、お隣の家の壁や、駐車してあった車、干してあった洗濯物に塗料が飛んでしまったら…考えただけでも恐ろしいですよね。謝罪や弁償で済む問題ではなく、その後のご近所付き合いに深刻な影響を及ぼしかねません。丁寧な養生は、お客様のお住まいだけでなく、良好な近隣関係を守るためにも絶対に不可欠なのです。

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外壁塗装の養生はどこまでやる?範囲の全て

窓を養生した写真

養生の重要性をご理解いただけたところで、次に気になるのは「具体的にどこまで保護してくれるの?」という点でしょう。この章では、プロの業者が行う基本的な養生範囲から、車や庭木といった個別ケースの対応、そしてトラブルを防ぐための近隣への配慮まで詳しく解説します。

ここまでやるのがプロの仕事!基本的な養生範囲一覧

信頼できる業者であれば、お客様が「え、そんなところまで?」と思うほど、細部にまでこだわって養生を行います。以下に、基本的な養生範囲とその目的をまとめました。ご自宅のどこを保護してくれるのか、イメージしながらご覧ください。

【比較表:プロが行う基本的な養生範囲とこだわりポイント】

養生箇所保護する理由こだわりポイント(信頼できる業者の場合)
窓・サッシガラスやサッシ枠の汚損防止と、美しい境界線を作るため。ラインが真っ直ぐ出る特殊な「直線用」テープを使用し、まるで定規で引いたような美しい仕上がりを実現します。
玄関ドア・室外機・給湯器故障や汚損の防止。特に機械類は性能に影響が出るのを防ぐため。室外機は完全に塞ぐと故障の原因になるため、空気の通り道を確保しながら稼働に影響が出ないよう「呼吸」できる養生をします。
車・植木・地面塗料の飛散防止。特に車や植物は細心の注意が必要。お車には、万が一にも傷がつかないよう専用の不織布付きカーシートを使用。植木も枝が折れないよう、優しく保護します。
その他(表札、インターホン、換気フード等)細部の保護。見落としがちな部分こそ、丁寧さが問われる。インターホンのカメラやマイク、照明などを避け、機能性を損なわないようにミリ単位でテープを貼り分けます。

これらはあくまで一例です。誠実な業者は、工事前にお客様と一緒にお住まいを回り、「ここは特に気をつけてほしい」といったご要望を丁寧にヒアリングしてくれます。

これって養生してくれる?よくある質問

ここからは、お客様から特によくいただく養生に関する疑問について、Q&A形式でお答えしていきます。

Q. 自家用車や自転車は移動が必要?

A. はい、可能な限りご移動をお願いしています。

どれだけ丁寧に養生をしても、塗料飛散のリスクを100%なくすことはできません。万が一のことを考え、工事期間中は駐車場や敷地の外へお車を移動していただくのが最も安全です。もし移動が難しい場合は、専用のカーシートで車全体をすっぽりと覆い、厳重に保護しますので、事前に業者へご相談ください。

Q. 庭の植木や家庭菜園はどうなる?

A. 大切に育てている植木や家庭菜園、ご心配ですよね。植物が傷んだり枯れたりしないよう、最大限配慮して養生を行います。

植物も呼吸しているため、ビニールで完全に密閉してしまうと弱ってしまいます。そのため、風通しの良いメッシュ素材のシートを使ったり、枝ぶりを考慮して空間を確保したりと、植物への負担が最小限になるよう工夫します。ただし、どうしても足場の設置場所と重なってしまう場合などは、一時的に植木鉢を移動させていただくこともあります。

Q. 近隣の家や車への配慮は?

A. これは養生作業そのもの以上に重要かもしれません。信頼できる業者は、工事が始まる前に必ず近隣のお宅へ挨拶回りをします。

工事の日程や内容、臭いや騒音が発生する可能性があることを事前に説明し、「ご迷惑をおかけしますが、細心の注意を払って作業します」とお伝えすることで、近隣の方々の理解を得て、無用なトラブルを防ぎます。養生をしっかり行うのはもちろんですが、こうした事前のコミュニケーションこそが、お客様が工事後も安心して暮らしていくために不可欠なのです。

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外壁塗装における養生の手順と流れ

壁にまっすぐにマスカーを貼った写真

ここまでで養生の範囲と重要性をご理解いただけたかと思います。では、実際の現場では、プロの職人はどのような手順でこの重要な作業を進めているのでしょうか。ここでは、養生の具体的な作業ステップと、これを知っておけばあなたも業者を見極められる、良い養生・悪い養生の見分け方を解説します。DIYをお考えの方も、プロの技術は必見です。

プロが行う養生の5ステップ

養生は、ただ闇雲にシートを貼っているわけではありません。美しい仕上がりと完璧な保護を実現するため、計算された手順に沿って進められます。

  1. 清掃と乾燥
    何よりもまず、養生する場所をキレイにすることから始まります。壁や窓枠にホコリや汚れ、クモの巣などが付着したままだと、テープがしっかりと密着せず、わずかな隙間から塗料が侵入する原因になります。高圧洗浄後、塗装面を完全に乾燥させることが、すべての基本です。

  2. テープ(マスキング)貼り
    ここが養生の心臓部であり、職人の腕の見せ所です。窓のサッシやドア枠など、塗料の境界線となる部分に「マスキングテープ」をミリ単位の精度で真っ直ぐに貼っていきます。このテープのラインが、そのまま塗装の仕上がりラインになります。熟練の職人は、この作業を驚くほどの速さと正確さで行います。

  3. シート(マスカー)貼り
    テープを貼り終えたら、次は広い面を保護していきます。ここで活躍するのが「マスカー」と呼ばれる道具。これは、マスキングテープと保護用のビニールシートが一体化したもので、テープ部分を貼り付けた後、折りたたまれたビニールを広げることで、効率的に広範囲を覆うことができます。

  4. 養生範囲の最終チェック
    全ての養生が終わったら、すぐに次の工程に移るわけではありません。信頼できる業者は、必ず最終チェックを行います。養生し忘れた箇所はないか、テープが剥がれかけている部分はないか、風でシートがめくれないかなど、厳しい目で全体を確認し、手直しをします。この一手間を惜しまない姿勢が、品質の差となって表れるのです。

  5. 塗装完了後、適切なタイミングで撤去
    養生は、剥がすタイミングも非常に重要です。塗料が完全に乾ききる前に剥がさないと、塗膜とテープが一体化してしまい、剥がす際にせっかく塗った塗料まで一緒に剥がれてしまうからです。かといって、乾燥が不十分なうちに剥がすと、塗料が垂れて汚してしまう危険もあります。塗料の種類や気候条件を考慮し、最適なタイミングを見極めて撤去するのも、プロの技術です。
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【プロの見分け方】良い養生・悪い養生の違いとは?

「プロの仕事」と言われても、何が良いのか悪いのか、素人目には分かりにくいですよね。ご安心ください。ここでは、あなたご自身の目で確認できる、優良業者を見抜くための具体的なチェックポイントをご紹介します。

良い養生のチェックポイント

工事が始まったら、ぜひ現場に足を運んでみてください。そして、以下のような状態であれば、その業者は信頼できる可能性が高いでしょう。

  • テープのラインがビシッと一直線になっているか
    まるで定規で引いたように、サッシの縁などにテープが真っ直ぐ貼られています。これが美しい仕上がりを生み出します。

  • シートにシワやたるみがなく、ピンと張られているか
    風でバタバタと音を立てたり、めくれたりしないよう、丁寧に固定されています。これは騒音防止や安全対策にも繋がります。

  • 室外機や給湯器の排気口が塞がれていないか
    機器の機能を損なわないよう、必要な部分はしっかりと開けて養生されています。細やかな配慮が見て取れます。

こんな業者は要注意!悪い養生の例

逆に、下記のような養生をしている業者は要注意です。手抜き工事やトラブルに繋がる前兆かもしれません。

  • テープが波打っている、シワだらけで浮いている
    明らかに雑な仕事です。これでは塗料が隙間に入り込み、仕上がりが汚くなるのは目に見えています。

  • 養生範囲が明らかに狭い、または省略されている
    コストや手間を削減するための手抜き工事の可能性があります。地面や植木などが無防備な状態になっていないか確認しましょう。

  • 養生が剥がれかけているのを放置している
    作業中の管理体制が甘い証拠です。強風の日などは、剥がれた養生シートが原因で思わぬトラブルに発展することもあります。

もし、ご自宅の養生がこのような状態だったら、決して遠慮せず、すぐに現場の責任者や会社の担当者に伝えて、改善を求めてください。

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気になる養生の費用と期間について

費用を表した画像

さて、ここからは多くの方が気になる「お金」と「時間」の話です。養生には一体どれくらいの費用がかかるのか、見積書のどこを見ればいいのか。また、養生されている間、私たちの生活はどうなるのか。そんな現実的な疑問に、具体的にお答えしていきます。

外壁塗装の養生にかかる費用相場と見積もりの見方

養生の費用は、単独で計算されるよりも、他の費用と合算されていることがほとんどです。見積もりを見て「あれ?」と思わないために、費用の仕組みを知っておきましょう。

養生の費用はいくら?

一般的に、養生費は1平方メートルあたり200円〜500円程度が相場とされています。ただし、これはあくまで目安です。窓の数が多い、建物の形が複雑など、手間がかかるお住まいの場合は、単価が少し高くなることもあります。

見積書のどこに書いてある?「仮設工事費」や「共通仮設費」に含まれることが多い

見積書を見ても、「養生費」という独立した項目が見当たらないことがよくあります。多くの場合、養生費は足場の設置・解体費用などとまとめて「仮設工事費」や「共通仮設費」といった項目に含まれています。これは、養生が塗装工事を行う上で必須の付帯作業だからです。

「養生費一式」は要注意?内訳を確認する方法

もし見積書に「養生費 一式」とだけ書かれている場合は、少し注意が必要です。これでは、どのような材料を使い、どこまで養生してくれるのかが不明瞭です。優良な業者であれば、質問すれば内訳や養生の範囲をきちんと説明してくれます。 不安な場合は、契約前に「養生の具体的な範囲を書面でいただけますか?」と確認することをおすすめします。

養生にかかる期間と、養生中の生活に関するQ&A

養生されている期間中は、日常生活にいくつかの制限が出てきます。事前に知っておくことで、ストレスなく工事期間を過ごしましょう。

Q. 養生作業自体にかかる時間は?

A. 建物の大きさや窓の数によりますが、一般的な30坪程度のお住まいで、職人2人がかりで半日〜1日作業が目安です。

Q. 養生している期間はどれくらい?

A. 養生は、塗装作業がすべて終わるまで続きます。
足場を設置した後の高圧洗浄から、最後の塗装が完了し、足場を解体する直前までですので、期間としては約7日間〜10日間程度です。

Q. 養生中に窓は開けられる?

A. 申し訳ありませんが、基本的には開けることができません。
塗料のミストや臭いが室内に入るのを防ぐためです。どうしても換気が必要な場合は、工事の工程を調整できる可能性もありますので、事前に業者とスケジュールを相談しておきましょう。

Q. エアコンは使える?

A. はい、問題なくお使いいただけます。
夏場や冬場の工事では欠かせないですよね。室外機のファンや吸排気部分が塞がれないよう、空気の通り道を確保した上で養生しますので、ご安心ください。

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まとめ:安心できる養生は、信頼できる業者選びから

この記事では、外壁塗装における養生の重要性から、具体的な範囲、手順、費用、そして優良業者を見抜くためのポイントまで、詳しく解説してきました。

もう一度、大切なことをおさらいしましょう。

  • 養生は、美しい仕上がりと資産保護、近隣トラブル防止のために不可欠な最重要工程である。
  • プロの養生は、窓やドアだけでなく、室外機や植木、地面など、広範囲に及ぶ。
  • 良い養生は「テープが真っ直ぐ」「シートがピンと張られている」など、素人目にも見分けがつく。
  • 費用や生活への影響を事前にしっかり説明してくれる業者は、信頼できる可能性が高い。

たくさんの知識を身につけていただきましたが、最終的に最も重要なのは、この記事で解説したような丁寧な養生を、当たり前のように実践してくれる誠実な業者を選ぶことです。

見積もりの金額だけで判断せず、ぜひ担当者に「養生はどこまでやってくれますか?」「どんな点にこだわっていますか?」と質問してみてください。その受け答えにこそ、その会社の仕事に対する姿勢が表れます。

株式会社YU-SHINでは、お客様に心からご満足いただけるよう、徹底した養生作業と、お客様へのきめ細やかな配慮を徹底しております。外壁塗装に関するご相談やご質問がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。