近年、健康志向の高まりから、自然素材を使った住宅が注目されています。
その中でも、外壁に珪藻土(けいそうど)を使用する人が増えています。
カビや結露に悩まされている方、シックハウス症候群が心配な方、もっと快適な住まいを実現したい方にとって、珪藻土はまさに夢のような素材かもしれません。
しかし、珪藻土は万能ではありません。
メリットだけでなく、デメリットも理解した上で、本当に自分に合った素材かどうか判断することが大切です。
この記事では、外壁に珪藻土を使うメリットとデメリットを徹底解説します。
外壁に珪藻土を検討している方は、ぜひこの記事を読んで、後悔のない選択をしてください!
目次
外壁に使う珪藻土とは
珪藻土は、海や湖の底に堆積したプランクトンである珪藻の化石から作られる天然素材です。
調湿機能、脱臭・消臭機能、耐火性など、さまざまな機能を持つことから、近年注目されています。
外壁に珪藻土を使用することで、これらの機能を活かして、快適な住まいを実現することができます。
外壁に珪藻土を使用するメリット
外壁に珪藻土を使用するメリットは以下の通りです。
メリット①:調湿機能
珪藻土は、無数の小さな穴を持つ多孔質素材です。
そのため、湿度が高いときは水分を吸収し、乾燥したときには湿気を吐き出して湿度を調整します。
この調湿機能は、カビや結露の発生を抑制し、室内環境を快適に保つのに役立ちます。
メリット②:脱臭・消臭機能
珪藻土は、湿気と一緒に臭いの原因となる物質も吸収してくれます。
そのため、内装に珪藻土を使用すればペットのおしっこや料理の臭いなど、気になる臭いを軽減することができます。
メリット③:耐火性
珪藻土は、火に強い素材です。
そのため、外壁に使うことで、火災の延焼を防ぐ効果が期待できます。
メリット④:吸音効果
珪藻土は、音を吸収する効果もあります。
そのため、外壁に使うことで、騒音を軽減することができます。
同じ自然素材の漆喰については関連記事「外壁を漆喰にして後悔しないためのポイントや10年後でも維持できるメンテナンス方法」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
外壁に珪藻土を使用するデメリット
外壁に珪藻土を使用するメリットはたくさんありますが、デメリットも理解しておくことが大切です。
デメリット①:水以外の汚れのある液体を吸い込むと汚れが落ちない
珪藻土は、水と一緒に油や汚れも吸い込んでしまいます。
そのため、水以外を吸い込ませてしまうと、汚れが落ちにくくなってしまう可能性があります。
外壁は汚れやすい場所なので、この点は注意が必要です。
デメリット②:凝固剤の量が多すぎると、効果が低下する場合がある
本来、珪藻土はそのまま壁に接着できません。
そこで、凝固剤を使って糊(のり)状にして塗料として扱いやすくするのですが、ここで注意すべき点があります。
凝固剤に樹脂などの化学成分が含まれていると、せっかく天然素材である珪藻土を選んだ意味がなくなってしまいます。
また、凝固剤の割合が多いほど、調湿機能や脱臭・消臭機能などの効果が低下してしまいます。
効果を最大限に発揮したい方は、凝固剤の割合が少ない珪藻土を選ぶようにしましょう。
デメリット③:珪藻土に塗装すると調湿機能が失われる
せっかく調湿機能などのメリットがある珪藻土ですが、上から塗装してしまうと、その機能が失われてしまいます。
せっかくのメリットを活かしたい方は、珪藻土で塗り直すようにしましょう。
デメリット④:塗り替えメンテナンスで使用する材料の量が増える
塗り替えメンテナンス時には、珪藻土の吸水性により塗料が吸収され、使用する材料の量が増加してしまいます。
コストを抑えたい方は、この点に注意が必要です。
デメリット⑤:土壁以外の下地には適さない
珪藻土は、土壁以外の下地には接着しにくいです。
そのため、モルタル壁やサイディング壁に直接塗ることはできません。
外壁の種類によっては、珪藻土を使用できない可能性があります。
デメリット⑥:衝撃に弱い
珪藻土は、衝撃に弱い素材です。
そのため、強い力が加わると、傷や凹みができてしまう可能性があります。
また、表面を強い力でこするとボロボロと剥がれてしまう可能性があるため、小さなお子様がいるご家庭では、特に注意が必要です。
外壁珪藻土はこんな方におすすめ!
カビや結露に悩んでいる方
珪藻土は、調湿機能に優れているため、湿度が高い梅雨時期や冬場でも、室内の湿度を快適に保ちます。
カビや結露は、湿度が高くなることで発生します。
そのため、珪藻土の外壁は、カビや結露の発生を抑制する効果が期待できます。
健康志向の方
珪藻土は、自然素材なので、シックハウス症候群の原因となる化学物質をほとんど含みません。
健康志向の方や、小さなお子様がいるご家庭には、珪藻土の外壁は特におすすめです。
デザインにこだわりたい方
珪藻土は、さまざまな色や質感に仕上げることができます。
そのため、自分の好みに合わせて、個性的な外観を演出することができます。
外壁のメンテナンス費用を抑えたい方
珪藻土は、耐久性に優れているため、塗り替えなどのメンテナンス頻度が少なく済みます。
そのため、長い目で見ると、外壁のメンテナンス費用を抑えることができます。
外壁に珪藻土を使用する際の注意点
ここからは、外壁に珪藻土を使用する際の注意点について詳しく解説します。
コスト
珪藻土は、一般的な外壁材よりもコストが高い傾向があります。
費用は、使用する材料や施工方法によって異なりますが、㎡あたり5,000円~10,000円程度が目安です。
予算が限られている方は、他の外壁材との比較検討が必要です。
業者選び
珪藻土の外壁は、施工できる業者が限られるため、経験豊富な業者を選ぶことが重要です。
信頼できる業者を見つけるために、複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。
まとめ
外壁に珪藻土を使うことは、調湿機能、脱臭・消臭機能、耐火性など、さまざまなメリットがあります。
しかし、コストやひび割れなどのデメリットも理解した上で、本当に自分に合った素材かどうか判断することが大切です。
快適な住まいを実現したい方は、ぜひこの記事を参考に、自分に合った外壁材を選んでください!
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