大切なマイホームを守る外壁塗装。
しかし、いざ工事が始まると、気になる臭いが発生しますよね。
シンナーのような刺激臭は、頭痛や吐き気などの原因にもなり、日常生活にも支障をきたしてしまう可能性があります。
特に、最近では環境への配慮から低臭性の塗料が主流となっていますが、それでも完全に無臭というわけではありません。
そこで今回は、外壁塗装の臭いの原因や臭いが発生する期間、人体やペットへの影響、そして工事前・工事中の対策、近隣への配慮など、外壁塗装の臭いに関する様々な疑問を徹底解説します。
外壁塗装は、マイホームを長持ちさせるために欠かせないものです。臭いの対策をしっかりと行い、快適な外壁塗装をしましょう!
目次
外壁塗装で臭いが発生する原因は?
外壁塗装工事で発生する臭いの原因は、主に油性塗料に含まれる有機溶剤(シンナー)です。
シンナーは、塗料を溶かし、乾燥を促進し、防水性を高める役割を果たしますが、同時に揮発性が高く、刺激臭を発します。
この臭いが、塗装工事中の不快なニオイの元凶となるのです。
外壁塗装の臭いはどれくらいの期間発生するの?
この臭いが続くのは、主に中塗り・上塗りの工程で行われる油性塗料の使用によるものです。
下塗りで使用される塗料は臭いが弱いため、全体の臭いの期間に大きな影響はありません。
一般的に、中塗り・上塗りにかかる時間は1日程度、さらに乾燥に1日程度かかるため、臭いが気になる期間はおよそ3日間となります。
ただし、塗装する面積が広ければ広いほど、臭いの気になる期間は長くなります。
外壁塗装の臭いが人体やペットに与える影響は?
ここからは、外壁塗装の臭いが人体やペット、植物に与える影響について詳しく解説します。
人体への影響
外壁塗装の臭いの主成分は、シンナーと呼ばれる揮発性の高い有機溶剤です。
シンナーは、刺激臭を発するため、人体に以下のような影響を与える可能性があります。
- 頭痛や吐き気、めまい
- 目や喉の痛み、皮膚炎
- 呼吸器障害
- 化学物質過敏症
- シックハウス症候群
- 抑うつ状態
- 男性は勃起不全、女性は生理不順や不妊症
これらの症状は、個人差や体調によって異なりますが、長時間シンナーを吸い続けると、深刻な健康被害を引き起こす可能性もあります。
特に、妊婦さんや赤ちゃん、小児、高齢者などは、抵抗力が弱いため、注意が必要です。
ペットへの影響
ペットは、人間よりも嗅覚が優れているため、外壁塗装の臭いをより強く感じます。
そのため、以下のような症状が現れる可能性があります。
- 呼吸困難
- 嘔吐や下痢
- 目や鼻の炎症
- 皮膚炎
- 異常な行動
中には、シンナー中毒を引き起こして死に至るケースもあります。
ペットがいる場合は、塗装期間中は別の場所に預けるなど、適切な対策が必要です。
植物への影響
外壁塗装の臭いに含まれる有害物質は、植物にも悪影響を及ぼす可能性があります。
具体的には、以下のような影響が考えられます。
- 光合成の阻害
- 葉や茎の枯れ
- 土壌汚染
特に、家庭菜園など、食用にする植物の場合は、注意が必要です。
塗装期間中は、植物を室内に移動させるなど、適切な対策を講じましょう。
外壁塗装の臭いに対して事前にできる対策
外壁塗装における臭いの問題は、多くの方にとって大きな懸念事項です。
そこで今回は、臭いを抑えるために有効な方法として、事前にできる対策について詳しくご紹介します。
対策1:水性塗料を選ぶ
外壁塗装の臭いの主成分は、シンナーと呼ばれる揮発性の高い有機溶剤です。
シンナーは、刺激臭を発するため、人体やペットに様々な悪影響を与える可能性があります。
そこで、臭いを抑えるためには、シンナーの代わりに水を使用している「水性塗料」を選ぶのがおすすめです。
水性塗料は、油性塗料に比べて臭いが少なく、人体やペットへの影響も少ないと言われています。
ただし、水性塗料は油性塗料と比較して、以下の点で性能が劣る場合があります。
- 耐久性
- 水性塗料は、油性塗料よりも耐久性が劣る場合があり、塗り替えサイクルが早くなる可能性があります。
- ツヤ
- 水性塗料は、油性塗料よりもツヤが劣る場合があり、外壁の見た目が悪くなる可能性があります。
そのため、臭いを抑えることを最優先に考える場合は、水性塗料を選ぶのがおすすめです。
しかし、外壁の仕上がりや耐久性なども重視する場合は、油性塗料の方が適している場合があります。
対策2:F☆☆☆☆規格の塗料を選ぶ
F☆☆☆☆規格は、ホルムアルデヒドなどの有害物質の放出量が少ない塗料に与えられる、最も厳しい基準を満たした規格です。
ホルムアルデヒドは、シックハウス症候群の原因のひとつとされる化学物質であり、目や鼻への刺激、頭痛、吐き気、皮膚炎など様々な健康被害を引き起こす可能性があります。
F☆☆☆☆規格の塗料は、ホルムアルデヒドの発散量が極めて少ないため、臭いが少なく、健康被害のリスクも軽減できます。
臭いを抑えるだけでなく、人体への影響も少なくしたい場合は、F☆☆☆☆規格の塗料を選ぶのがおすすめです。
外壁塗装中の臭い対策
外壁塗装の臭いは、使用する塗料によっては抑えることもできますが、それでも気になる場合、もしくは水性塗料、F☆☆☆☆規格の塗料を使用しなかった場合は、塗装工事期間中に以下の方法で対策することができます。
対策1:外出する
外壁塗装中の臭いが気になる場合は、外出してしまうのも有効な手段です。
多くの塗装業者では、作業中の外出を許可していますので、臭いの気にならない場所に移動しましょう。
ただし、外出する前に以下の点に注意する必要があります。
- 作業員への声掛け:外出する前に、必ず作業員に声をかけておきましょう。
- 施錠:家を出る前に、必ず施錠しておきましょう。
- 貴重品の管理:貴重品は、必ず持ち出しておきましょう。
対策2:活性炭マスクで臭いをシャットアウト
外出や仮住まいが難しい場合は、活性炭入りのマスクを着用することで、臭いを軽減することができます。
活性炭マスクは、無数の小さな穴を持つ活性炭に、塗装時に発生する臭いの成分を吸着させてブロックする効果があります。
さらに、活性炭には抗菌効果もあるため、臭いだけでなく、菌なども防ぐことができます。
対策3:換気できる養生で快適な空間を確保
塗装業者に依頼すれば、塗装中でも換気できるように養生してもらうことができます。
換気扇や一部の窓を開けることで、臭いをある程度軽減することができます。
一般的に外壁塗装中は、騒音やホコリが舞うため、窓をすべて閉め切りますが、臭いが気になる場合は、換気できる養生を依頼することをおすすめします。
ただし、工事内容や業者によって対応が異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
対策4:ベーキングアウトで根本から臭いを除去
ベーキングアウトとは、室内にこもった臭いを、加熱処理と換気で除去する方法です。
具体的には、以下の手順で行います。
- 窓を閉め切り、暖房で室温を上げ、臭いを蒸発させる
- 室温が十分に上がったら、窓を開け、臭いを含んだ空気を外へ出す
- 上記の手順を数回繰り返す
ベーキングアウトは、臭いの原因となる物質を根本から除去する方法なので、効果が高いと言えます。
ただし、室温を上げたり、窓を開け閉めしたりする手間がかかるというデメリットがあります。
近隣住宅からのクレーム対策
マイホームの外壁塗装は、建物の美観を保ち、耐久性を高めるために必要な工事ですが、同時にご近所さんへの配慮も欠かせません。
外壁塗装工事中の臭いや騒音は、周囲に住む方にとって大きな迷惑となる可能性があるからです。
そこで今回は、外壁塗装でトラブルを回避するために、ご近所さんへの配慮を忘れないためのポイントをご紹介します。
事前に挨拶と塗装期間を告知する
外壁塗装でトラブルを回避するために最も重要なのは、塗装前にご近所さんに挨拶をすることです。
塗装業者が近隣への挨拶を代行してくれる場合もありますが、可能であればご自身で直接挨拶に行くことをおすすめします。
挨拶の際には、以下の内容を伝えるようにしましょう。
- 塗装期間
- 工事期間を具体的に伝え、いつからいつまで塗装を行うのかを明確にします。
- 臭いの発生
- 外壁塗装で臭いが発生する可能性があることを伝え、ご迷惑をおかけする可能性があることをお詫びします。
- 騒音
- 足場の設置や塗装作業によって騒音が発生する可能性があることを伝え、ご迷惑をおかけする可能性があることをお詫びします。
- その他
- 車の駐車やゴミの処理など、工事期間中に発生する可能性のある迷惑について伝え、ご迷惑をおかけする可能性があることをお詫びします。
また、家と家との距離が近い場合は、特に丁寧な説明を心がけましょう。
トラブルを未然に防ぐためには、事前にしっかりとコミュニケーションを取ることが重要です。
まとめ
マイホームを守る大切な外壁塗装。しかし、塗装工事中は気になる臭いが発生します。
この記事では、外壁塗装の臭いの原因、臭いが発生する期間、人体やペットへの影響、工事前・工事中の対策、近隣への配慮など、外壁塗装の臭いに関する様々な情報を詳しく解説しました。
外壁塗装の臭いは、選択する塗料によって、ある程度抑えることができます。
また、ご近所さんへの配慮も忘れずにしましょう。
事前に挨拶をしておいたり、臭い対策を伝えたりすることで、トラブルを防ぐことができます。
外壁塗装は、マイホームを長持ちさせるために欠かせないものです。
臭いの対策をしっかりと行い、快適な外壁塗装を実現しましょう!
株式会社YU-SHINは、塗装に関連した様々な事業を展開しております。
外壁・屋根塗装はもちろん、足場仮設や防水工事、補修工事など、戸建てからビル・マンションの大規模工事まで幅広く行っております。
どんな些細なことやお困り事でも当社のプロフェッショナルにお任せください。
ご相談はこちら