「こんにちは。外壁の塗装が剥がれてきていますね。今なら特別価格で施工できますよ。」
突然、自宅のインターホンが鳴り、外壁塗装の営業マンが訪れる——こんな経験はありませんか?
一見、親切そうに見える飛び込み営業ですが、「本当にお得なのか?」「契約しても大丈夫なのか?」と不安に感じる方も多いでしょう。
実は、訪問販売による外壁塗装の契約にはトラブルが多いのが現実です。「すぐに契約しないと危険です」「今なら特別割引が適用できます!」といった営業トークに乗せられ、高額な工事費を支払ったり、手抜き工事の被害に遭ったりするケースもあります。消費者庁も訪問販売による外壁塗装の契約トラブルについて注意を呼びかけているほどです。
「でも、本当に塗装が必要だったらどうすればいいの?」
「しつこい営業を断るにはどうすればいい?」
そんな不安を抱えている方に向けて、この記事では訪問販売の実態やよくある営業手口、被害事例、そして賢い断り方について詳しく解説します。また、万が一トラブルに巻き込まれた際の相談窓口についても紹介します。
大切な家を守るために、正しい知識を身につけ、「契約すべき業者」と「避けるべき業者」を見極める力をつけましょう。
目次
外壁塗装の訪問販売とは?知っておくべき基礎知識
外壁塗装の訪問販売とは、営業スタッフが突然自宅を訪問し、外壁塗装の契約を勧める販売手法です。外壁の劣化を指摘し、不安を煽るようなトークをすることが多く、中には強引な勧誘を行うケースもあります。ここからは、飛び込み営業の実態や、近年の相談件数の増加について詳しく解説します。
飛び込み営業の実態:なぜあなたの家に?

突然「外壁が傷んでいますよ」と言われて驚いた経験はありませんか? 訪問販売は、特定の地域を狙って集中的に訪問することが多く、あなたの家に来るのには理由があります。
1つは、築年数が10年以上経過している住宅がターゲットになりやすいという点です。一般的に外壁塗装の目安は10~15年に一度と言われており、築年数の古い住宅が狙われやすくなります。特に、ひび割れや色あせが目立つ住宅は、営業スタッフにとって格好のアプローチ材料となります。
また、飛び込み営業を行う業者の多くは、訪問販売での成約率が高い地域を重点的に回る傾向があります。過去に飛び込み営業で工事を依頼した家が多いエリアでは、「近隣の家もお願いしています」というトークを使いやすくなるため、同じ地域で営業活動を繰り返すのです。
さらに、日中に家にいる高齢者や専業主婦が多い地域もターゲットにされやすいです。これは、判断力が鈍りやすい時間帯に訪問し、その場で契約を迫る手法を取りやすいためです。特に一人暮らしの高齢者の場合、外壁の劣化に関する知識が少なく、営業トークを信じてしまうケースが増えています。
飛び込み営業があなたの家に来る理由は、築年数・地域の特性・住人の属性を考慮して狙いを定めているからなのです。では、実際にどれほどの人が訪問販売に関するトラブルを経験しているのでしょうか? 次のセクションで、相談件数の増加について見ていきましょう。
【増加傾向】外壁塗装の訪問販売に関する相談件数
外壁塗装の訪問販売に関する消費者の相談は年々増加しています。特に、国民生活センターや消費生活センターへの相談件数は2020年以降、急増しており、その背景には訪問販売による高額請求や施工不良の問題が関係しています。
| 年度 | 訪問販売によるリフォーム工事※ | 点検商法 |
|---|---|---|
| 2021 | 9,756件 | 7,435件 |
| 2022 | 10,099件 | 8,165件 |
| 2023 | 11,861件 | 12,510件 |
| 2024 | 1,308件(前年同期1,246件) | 1,760件(前年同期1,092件) |
※「リフォーム工事」は、「屋根工事」「壁工事」「増改築工事」「塗装工事」「内装工事」の合計
出典:国民生活センター
例えば、国民生活センターの統計によると、2023年には「訪問販売によるリフォーム・外壁塗装」に関する相談が年間11,000件以上寄せられたというデータがあります。これは、過去3年間を見ても増加しており、訪問販売がいかに多くの家庭で問題になっているかが分かります。
相談内容として多いのは、以下のようなケースです。
- 「工事の必要がないのに契約を迫られた」
- 「契約後に追加料金を請求された」
- 「施工後すぐに塗装が剥がれたが、業者と連絡が取れない」
特に悪質な業者は、クーリングオフ制度を無視したり、「今契約しないと割引がなくなる」と強引に契約を迫ったりする手口を使います。そのため、もし飛び込み営業が来た場合には、すぐに契約せず、冷静に対応することが重要です。
今後も訪問販売の手口は進化し続けるため、消費者として正しい知識を身につけ、トラブルを未然に防ぐことが大切です。
訪問販売で工事を依頼するのは要注意!その理由

飛び込み営業で外壁塗装の工事を依頼することは、様々なリスクを伴います。工事の質、費用、契約内容など、あらゆる面でトラブルが発生する可能性があり、注意が必要です。ここでは、訪問販売で工事を依頼する際に注意すべき理由と、具体的なトラブル事例を紹介します。
工事の質にばらつきがある
飛び込み営業で契約した外壁塗装工事は、業者によって施工レベルに大きな差があるのが実情です。優良業者もゼロではありませんが、多くの場合、訪問販売の会社は短期間で利益を得ることを目的としており、丁寧な施工よりも契約数を重視する傾向があります。
例えば、ある業者では「高品質な塗料を使用する」と説明しながら、実際には安価な塗料を使ってコストを抑えているケースがあります。また、経験の浅い職人が作業することで、塗りムラが発生しやすく、耐久性に問題が生じることもあります。外壁塗装は見た目だけではなく、防水性や耐久性を維持するために適切な施工が求められるため、業者選びは慎重に行う必要があります。
手抜き工事のリスク
訪問販売の業者による外壁塗装工事では、手抜き工事が行われるケースが多く報告されています。具体的には、「全体的に工事の質が低いパターン」と「こっそり手を抜くパターン」の2種類に分かれます。
全体的に工事の質が低いパターン
このケースでは、施工全体のレベルが低く、耐久性や仕上がりに問題が発生します。例えば、以下のような手抜きが見られます。
- 塗料の適正な乾燥時間を守らず、短時間で仕上げる
- 下塗りを省略し、塗料の密着力が低下する
- 必要な修繕をせず、劣化部分をそのまま塗装する
これらの施工ミスはすぐに問題が表面化しないこともありますが、数年以内に塗装が剥がれたり、ひび割れが発生したりする原因となります。
こっそり手を抜くパターン
このタイプの手抜きは、施工自体はある程度しっかり行われているように見せかけながら、見えない部分でコスト削減が行われるものです。
例えば、契約時には「高耐久のシリコン塗料を使用する」と説明しながら、実際には安価なアクリル塗料を使用しているケースがあります。また、通常3回塗りが必要な工程を2回で済ませ、工期を短縮することで人件費を削減し、利益を確保しようとする業者もいます。
このような手抜き工事は、外から見ただけでは気づきにくいため、契約時に「使用する塗料のメーカー・種類」「施工回数」「保証内容」などをしっかり確認することが重要です。
相場より大幅に高い工事費用
飛び込み営業の外壁塗装業者は、相場よりも高額な料金を提示することが多いです。その理由は、訪問販売は広告費がかからない代わりに、契約件数が少なく、一件ごとの利益を大きくする必要があるためです。
例えば、一般的な30坪の住宅で外壁塗装を行う場合、適正価格は80万円~120万円程度とされています。しかし、飛び込み営業の業者では150万円以上の高額な見積もりを提示されることも珍しくありません。さらに、「今すぐ契約すれば〇〇万円値引きします」といった営業トークで、実際の適正価格を隠して契約を迫ることもあります。
適正価格を知るには、複数の業者から見積もりを取り、相場を把握することが重要です。特に、地元の塗装業者やリフォーム会社に相談すれば、飛び込み営業の業者と比較しやすくなります。
後から追加費用を請求される
飛び込み営業の外壁塗装工事では、契約後に「追加工事が必要」と言われ、最初の見積もりよりも高額な請求を受けるケースがよくあります。
例えば、契約時には「100万円で工事できます」と言われたのに、工事が始まると「下地の補修が必要」「高品質の塗料に変更しないと長持ちしない」と追加料金を要求されることがあります。このような業者は、最初の見積もりを安く見せ、契約を取り付けた後にどんどん料金を上乗せするのが特徴です。
このリスクを避けるには、契約書に「追加費用が発生しない」ことを明記してもらうことが重要です。また、事前に詳細な見積もりをもらい、「何にいくらかかるのか」を明確にしておきましょう。
強引な勧誘で断りにくい
飛び込み営業の大きな問題のひとつが、強引な営業トークで断りにくい状況を作り出すことです。営業スタッフは、以下のようなトークを多用します。
- 「今すぐ塗装しないと大変なことになります!」
- 「このキャンペーンは今日限りです!」
- 「ご近所さんも依頼されましたよ」
これらの言葉を使い、焦らせたり、不安を煽ったりして契約を迫ります。特に高齢者や一人暮らしの方は、この手法に引っかかりやすく、契約してしまうケースが後を絶ちません。
このような強引な営業に対応するには、「他の業者と比較してから決めます」「家族と相談します」と伝えて、即決しないことが大切です。また、「訪問販売は利用しません」とはっきり伝えることで、無駄な営業を防ぐことができます。
【要注意!】訪問販売でよくある危険な営業トーク

訪問販売の担当者は、巧みな話術で消費者を契約させようとします。彼らは、消費者の心理を巧みに利用し、不安を煽ったり、お得感を強調したりすることで、冷静な判断力を奪おうとします。ここでは、訪問販売営業でよくある危険な営業トークと、その背後にある意図を解説します。
不安を煽るトーク
訪問販売でよく使われる手法のひとつが、家の状態が危険であるかのように不安を煽るトークです。
例えば、次のような言葉をかけられたことはありませんか?
- 「このまま放置すると雨漏りが発生しますよ!」
- 「ひび割れが進行すると修繕費が何倍にもなります!」
- 「この状態では、数年以内に壁がボロボロになります!」
このように、あたかも緊急性が高いかのように伝え、「今すぐ対処しないと大変なことになる」という心理状態に追い込むのが狙いです。
しかし、本当に外壁に問題があるかどうかは、専門の診断を受けないと判断できません。訪問販売の業者が「今すぐ塗装が必要」と言っても、その根拠が曖昧なことがほとんどです。
大幅な値引きを強調するトーク
飛び込み営業では、最初に高額な見積もりを提示し、次に大幅な値引きをすることで「お得に感じさせる」トークが多用されます。
具体的な例を挙げると、
- 「通常価格は150万円ですが、今日契約していただけるなら100万円にします!」
- 「社長決裁で、特別に50万円引きが可能です!」
- 「近隣で工事をしているので、人件費を抑えられるため格安で対応できます!」
このような言葉を使い、あたかも今契約しないと損をするかのように誘導します。しかし、外壁塗装の適正価格は、建物の大きさや塗料の種類によって決まるため、飛び込み営業の値引きトークには根拠がありません。最初の価格が高すぎるだけで、実際には相場よりも高い価格設定になっていることがほとんどです。
モニター価格を持ち出すトーク
訪問販売の業者は、「特別価格」「モニター価格」といった言葉を使って契約を取りつけようとします。
例えば、次のようなトークがよく使われます。
- 「今だけモニター価格で施工できるので、半額になります!」
- 「モニターとして施工例を提供していただければ、特別に割引します!」
- 「地域限定のキャンペーン中なので、今なら格安で工事できます!」
これらのトークは、消費者に「今契約しないと損をする」と思わせるためのものです。しかし、実際には通常の相場より高い価格で契約させられることが多く、モニター特典も存在しない場合があります。また、「モニター価格」と言いながら、契約後に追加費用を請求されるケースも少なくありません。
無料点検を勧めてくるトーク
「無料で点検します」と言われると、お得に感じて依頼したくなるかもしれません。しかし、飛び込み営業の無料点検には大きな落とし穴があります。
よくある営業トークには、次のようなものがあります。
- 「無料でお宅の外壁を点検します!」
- 「点検したところ、すぐに補修が必要な箇所が見つかりました!」
- 「このままでは危険なので、早急に工事をしたほうがいいですよ!」
このような流れで、点検後に「すぐに工事しないと大変なことになる」と強引に契約を迫られるケースが多く見られます。また、中にはわざと小さな傷をつけて「ここが劣化しています」と偽る悪質な業者もいるため、注意が必要です。
消費者庁も注意喚起!訪問販売から身を守るための対策

訪問販売による外壁塗装の契約トラブルは後を絶ちません。消費者庁もたびたび注意喚起を行っており、特に「不安を煽る」「大幅な値引き」「即決を迫る」といった営業手法に要注意としています。こうした悪質な営業トークに惑わされないためには、正しい知識を持ち、適切な対策を取ることが重要です。ここでは、飛び込み営業から身を守るための具体的な対策について解説します。
その場で契約しない【即決は絶対にNG】
飛び込み営業の業者は、できるだけその場で契約を取ろうとします。そのため、次のようなトークで即決を促してきます。
- 「今契約すれば、特別価格で対応できます!」
- 「すぐに工事しないと家が大変なことになります!」
- 「今日中に決めないと、このキャンペーンは使えません!」
こうした言葉に焦って契約すると、後で「思っていたより高額だった」「必要のない工事だった」と後悔することになります。外壁塗装は安い買い物ではありませんし、一度契約してしまうと簡単にはキャンセルできません。
対処法
「今決めないと損をする」と思わず、必ず一度持ち帰って冷静に判断することが大切です。「家族と相談します」「他社の見積もりと比較します」と伝え、即決を避けるようにしましょう。
値引きやキャンペーンを鵜呑みにしない
飛び込み営業の業者は、「今なら特別割引」「地域限定キャンペーン」といった言葉で契約を迫ることがよくあります。例えば、次のような営業トークには注意が必要です。
- 「通常100万円の工事を、今日契約すれば80万円にできます!」
- 「キャンペーン価格なので、今契約すれば材料費をサービスします!」
- 「近隣で工事をしているので、人件費を抑えられます!」
このようなトークの裏には、最初の見積もりを高めに設定し、値引きしたように見せかけているだけのケースが多いです。また、「特別価格」と言われても、そもそもの価格が相場よりも高ければ、実際にはお得ではありません。
対処法
外壁塗装の適正価格は建物の大きさや塗料の種類によって決まるため、値引きの有無ではなく、相場と比較することが大切です。飛び込み営業の「特別価格」に惑わされず、冷静に判断しましょう。
必ず複数の業者から相見積もりを取る
訪問販売の業者が提示する見積もりが適正かどうかを判断するには、相場と比較することが重要です。そのためには、必ず複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。
例えば、以下のように相見積もりを取ることで、価格やサービス内容の違いが明確になります。
| 業者 | 見積もり価格 | 塗料の種類 | 保証内容 | 追加費用の有無 |
|---|---|---|---|---|
| A社(飛び込み営業) | 100万円 | 不明 | 5年保証 | 追加費用の可能性あり |
| B社(地元の塗装会社) | 85万円 | シリコン塗料 | 10年保証 | 追加費用なし |
| C社(大手業者) | 90万円 | フッ素塗料 | 15年保証 | 追加費用なし |
飛び込み営業の業者が提示する見積もりは、詳細が不明確な場合が多く、後から追加料金が発生することも少なくありません。
対処法
最低でも3社以上の見積もりを取り、価格だけでなく、塗料の種類や保証内容も比較しましょう。見積もりを比較することで、適正価格を把握でき、悪質な業者を避けることができます。
クーリングオフ制度を理解しておく
万が一、訪問販売の勧誘に負けて契約してしまった場合でも、クーリングオフ制度を利用すれば契約を解除できる可能性があります。クーリングオフとは、一定期間内であれば契約を無条件で解除できる制度です。
クーリングオフの条件と期間
クーリングオフが適用されるのは、訪問販売や電話勧誘で契約した場合です。飛び込み営業は訪問販売にあたるため、適用されます。
クーリングオフの適用条件
- 業者の事務所や店舗ではなく、自宅で契約した場合
- 工事がまだ始まっていない場合
クーリングオフの期間
- 契約書を受け取ってから8日以内
この期間内であれば、違約金なしで契約を解除できます。
クーリングオフの申請方法
クーリングオフを行うには、書面での通知が必要です。電話や口頭では無効になる可能性があるため、必ず内容証明郵便で送るようにしましょう。
クーリングオフの手順
- 契約書に記載されている業者の住所宛にクーリングオフの通知書を作成
- 内容証明郵便で送付(郵便局で手続き可能)
- 業者がクーリングオフを受理したら、契約は無効
クーリングオフが適用されると、支払った費用は全額返金され、違約金なども発生しません。
契約前に書面をしっかり確認する
飛び込み営業の業者は、契約を急がせるために書面の内容をきちんと説明しないことが多いです。しかし、契約後に「話と違った」と気づいても、後の祭りになってしまいます。
契約前に必ず確認すべきポイントは以下の通りです。
- 工事内容(塗料の種類、施工範囲)
- 料金の総額と追加費用の有無
- 保証内容(保証期間、対応範囲)
- 契約解除の条件
特に、「見積もりには含まれていないが、後で追加費用が発生する」と言われるケースが多いため要注意です。
対処法
書面をもらったら、すぐにサインせず、必ずじっくり読み込むことが重要です。不明点があれば業者に確認し、納得できなければ契約しないようにしましょう。
もし飛び込み営業が来たら?上手な断り方

飛び込み営業の担当者は、あの手この手で契約を取ろうとします。しかし、彼らのペースに乗せられてはいけません。冷静に対応し、きっぱりと断ることが重要です。ここでは、飛び込み営業が来た際の、上手な断り方を紹介します。
きっぱりと断る意思表示をする
飛び込み営業の業者は、少しでも契約の可能性があると感じると、しつこく勧誘を続けます。そのため、まず大切なのは「私は契約するつもりはありません」と、はっきりした態度を示すことです。
例えば、次のような断り方が効果的です。
- 「興味がないので、結構です。」
- 「他の業者にお願いする予定なので、お話は不要です。」
- 「契約する気はありませんので、お帰りください。」
このとき、曖昧な表現は避けることが大切です。「考えておきます」「また連絡します」などと言うと、「では、後日また伺います」と食い下がられる可能性があります。毅然とした態度で、きっぱりと断りましょう。
インターホン越しで対応する
飛び込み営業が来た際、玄関先まで出る必要はありません。営業マンと直接顔を合わせると、押しの強さに負けてしまうことがあります。そのため、インターホン越しで対応するのが賢明です。
インターホン対応のポイント
- 相手の話を最後まで聞かず、すぐに断る
- 「結構です」とだけ伝え、会話を長引かせない
- 不審な場合は、名乗らないまま対応する
インターホン越しで「不要です」「対応しません」と短く伝えれば、無駄な会話を避けられます。ドアを開けると断りづらくなるため、インターホンで済ませるのがベストです。
曖昧な返事をしない
飛び込み営業の業者は、契約の可能性を感じると粘り強く営業を続けます。そのため、「考えておきます」「また今度にしてください」といった曖昧な返事は避けるべきです。
例えば、以下のような言い方は避けた方がよいでしょう。
- 「少し興味はありますが、まだ決めていません。」 → 「では、また来ます」と言われる可能性大
- 「他の業者とも比較してから決めたいです。」 → 「相見積もりを取りませんか?」と話を続けられる
曖昧な返事をすると、相手に付け入る隙を与えてしまいます。断るときは明確に「契約しません」と伝えることが大切です。
必要以上に個人情報を教えない
飛び込み営業の業者は、会話の中で個人情報を引き出そうとすることがあります。特に以下のような情報は、簡単に教えないようにしましょう。
- 家の所有者の名前
- 家族構成(単身か、同居人がいるか)
- リフォーム履歴や今後の予定
- 勤務先や帰宅時間
例えば、「ご主人様はいらっしゃいますか?」と聞かれた際に、「今は留守です」と答えると、相手は「では、また来ます」と言ってしつこく訪問してくることがあります。
対処法
- 「個人情報は教えません」と伝える
- 「契約に興味がないので、お話は不要です」とすぐに切り上げる
しつこく聞かれた場合は、「お答えする義務はありません」と冷静に対応しましょう。
質問をたくさんして相手の知識や誠意を見極める
飛び込み営業の業者が誠実かどうかを見極めるためには、質問をして相手の対応を見るのも有効です。悪質な業者は、具体的な質問に答えられず、曖昧な返答をすることが多いです。
チェックすべき質問例
- 「具体的にどんな塗料を使いますか?」
- 「保証期間と保証内容を詳しく教えてください。」
- 「今までの施工事例を見せてもらえますか?」
これらの質問に対して、的確な回答がない、はぐらかされる場合は要注意です。「後で資料を持ってきます」「今は分かりません」といった対応をする業者は、信頼できない可能性が高いです。
居留守も有効な手段
飛び込み営業に対応しない最もシンプルな方法は、居留守を使うことです。無理に対応する必要はなく、玄関を開けなければ契約を迫られることもありません。
居留守を使うタイミング
- 明らかに営業っぽい人が来たとき(作業着ではなくスーツ姿、資料を持っている)
- インターホン越しで不要と伝えても、何度も訪問してくるとき
ただし、何度もしつこく来る場合は、無視し続けるだけでなく、対策を講じる必要があります。
「訪問販売お断り」のステッカーを貼る
飛び込み営業の被害を未然に防ぐには、「訪問販売お断り」のステッカーを貼るのが効果的です。
ステッカーの効果
- 「営業禁止」と明示することで、訪問販売員が来るのを防ぐ
- しつこい勧誘に対して「ここに書いてある通りです」と断りやすくなる
また、「訪問販売お断り」のステッカーは100円ショップやホームセンター、通販サイトなどで簡単に入手可能です。
効果的な貼り方
- 玄関ドアの目立つ位置に貼る
- インターホンの近くにも貼る(訪問者が気づきやすい)
ステッカーがあるだけで、飛び込み営業が避けやすくなります。
訪問販売をきっかけに外壁塗装を検討している方へ
訪問販売をきっかけに外壁塗装を検討する場合でも、安易に契約せず、慎重に業者選びを行うことが重要です。ここでは、信頼できる業者を見つけるためのポイントと、注意すべき点を紹介します。
複数の見積もり比較の重要性
外壁塗装の費用は、業者ごとに大きく異なります。そのため、1社の見積もりだけで契約せず、必ず複数の業者から見積もりを取ることが重要です。
例えば、訪問販売の業者が「今すぐ契約すれば、特別価格で施工できます」と勧めてきたとします。しかし、その価格が本当に適正なのか判断するには、他社の見積もりと比較する必要があります。
見積もり比較を行うメリット
- 相場を把握できる(過剰に高い・安すぎる業者を避けられる)
- 必要な工事内容を見極められる(不要な工事を提案されていないか確認できる)
- 業者の対応を比較できる(説明の分かりやすさや誠実さを判断できる)
見積もりを取る際のポイント
- 最低でも3社以上から見積もりを取る
- 工事内容や使用する塗料を細かく確認する
- 「一式〇〇万円」といった曖昧な見積もりは避ける
飛び込み営業の業者だけに頼るのではなく、他の選択肢と比較して冷静に判断しましょう。
信頼できる外壁塗装業者の見分け方
外壁塗装は高額な工事のため、信頼できる業者を選ぶことが何より重要です。しかし、悪質な業者も存在するため、見極めるポイントを押さえておきましょう。
信頼できる業者の特徴
- 施工実績が豊富で、過去の事例を公開している
- 見積もり内容が明確で、詳細な内訳が記載されている
- 保証制度がしっかりしており、アフターサポートがある
- 口コミや評判が良く、第三者の評価が高い
- 訪問営業ではなく、問い合わせベースで依頼を受け付けている
悪質業者の特徴
- 「今契約すれば特別価格」と急かしてくる
- 工事内容の詳細を説明せず「お得になります」とだけ言う
- 会社の所在地や実績が不明確
- 「無料点検」と称して屋根に上がり、不安を煽る
信頼できる業者を選ぶためには、会社の情報を調べ、口コミや評判をチェックすることが大切です。また、実際に業者とやり取りし、対応の誠実さを見極めることも重要なポイントです。
信頼できる営業マンの特徴
外壁塗装業者だけでなく、担当する営業マンの対応も重要な判断基準です。営業マンの対応次第で、契約後のトラブルを回避できるかどうかが決まります。
信頼できる営業マンの特徴
- 説明が丁寧で、質問に的確に答えられる
- 契約を急がせず、じっくり検討させてくれる
- メリットだけでなく、デメリットも正直に伝える
- アフターフォローや保証について詳しく説明できる
例えば、信頼できる営業マンなら、塗料の種類や耐久性、必要なメンテナンスについて詳しく説明してくれます。また、工事のリスクや注意点についても正直に話してくれるでしょう。
逆に、「今契約すれば特別価格」や「今日決めないと損」といった強引なセールストークをする営業マンには要注意です。こうした手法は、不安を煽って即決を迫る典型的な手口です。
営業マンを見極めるポイント
- こちらの質問に対して誠実に答えるかどうか
- 工事内容について詳しく説明してくれるか
- 契約を急かさないか
営業マンの対応を冷静に判断し、少しでも不安を感じた場合は慎重に検討しましょう。
訪問販売に困った場合の相談窓口

訪問販売で外壁塗装の契約を迫られたり、不安を感じたりした場合は、一人で悩まずに専門の相談窓口に連絡することが大切です。悪質な業者とのトラブルを未然に防ぐためにも、信頼できる機関に相談しましょう。ここでは、消費者ホットラインや公的な相談窓口について詳しく解説します。
消費者ホットライン「188」
消費者ホットライン「188(いやや!)」は、国民生活センターが運営する相談窓口です。外壁塗装の訪問販売によるトラブルを含め、消費者が直面するさまざまな問題についてアドバイスを受けることができます。
消費者ホットラインの特徴
- 全国どこからでも「188」に電話するだけで、最寄りの消費生活センターにつながる
- 訪問販売による契約のクーリングオフの方法などをアドバイスしてもらえる
- 悪質な業者とのトラブル回避のための具体的な対応策を教えてもらえる
例えば、「訪問販売で契約してしまったが、本当にこの業者で大丈夫なのか」と不安になった場合、消費者ホットラインに相談すれば、契約内容の見直しやクーリングオフの可否についてアドバイスを受けられます。特に、契約から8日以内であれば、クーリングオフが可能なケースが多いため、早めに相談することが重要です。
また、業者から「クーリングオフできない」と言われた場合でも、実際には適用できるケースがあるため、必ず専門機関に確認しましょう。
各都道府県・市区町村の消費生活センター
消費者ホットラインの「188」以外にも、各都道府県や市区町村には、消費者トラブルに対応する消費生活センターがあります。特に、訪問販売による高額請求や不当契約のトラブルについて、具体的なアドバイスを受けられるため、地域の消費生活センターを活用するのもおすすめです。
消費生活センターの活用方法
- 直接訪問して、契約書を確認してもらう
- 電話相談で、トラブル回避の具体策を聞く
- 必要に応じて、業者との交渉のサポートを受ける
例えば、「訪問営業で契約を迫られたが、よく考えると不安になった」という場合、消費生活センターに相談すれば、契約の見直しや対応策を提案してもらえます。また、すでに契約してしまった場合でも、センターが業者と交渉し、契約の取り消しをサポートしてくれるケースもあります。
相談は無料なので、不安を感じたらすぐに相談しましょう。各地域の消費生活センターの連絡先は、国民生活センターの公式サイトで確認できます。
住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)
外壁塗装は住宅リフォームの一環であるため、住宅リフォームに関するトラブルの専門相談窓口である「住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)」を活用するのも有効です。
住まいるダイヤルの特徴
- 住宅リフォームに関する相談を専門に受け付けている
- 専門家が対応し、法的なアドバイスも受けられる
- トラブルの内容によっては、弁護士や建築士によるサポートを受けられる
例えば、訪問販売で契約した外壁塗装工事が、「手抜き工事ではないか」「適正価格なのか」と疑問に感じた場合、住まいるダイヤルに相談すると、専門家が契約内容を確認し、適切なアドバイスをしてくれます。
また、施工後に不具合が見つかった場合でも、紛争処理のサポートを受けることができるため、工事後のトラブルにも対応可能です。
住まいるダイヤルの連絡先
- 電話番号:03-3556-5147(ナビダイヤル)
- 受付時間:10:00〜17:00(土日祝・年末年始を除く)
まとめ:外壁塗装は信頼できる業者選びが重要!訪問販売には慎重な対応を
訪問販売による外壁塗装は、契約を急かされやすく、慎重な判断が求められるものです。悪質な手口に引っかからないためには、冷静に対応し、必要であれば信頼できる業者を自分で探すことが大切です。複数の見積もりを比較し、評判の良い業者を選ぶことで、適正価格で高品質な施工を受けられます。
とはいえ、外壁塗装を検討する際、「どの業者を選べばいいのか?」「どんな工事が必要なのか?」と迷う方も多いでしょう。当サイトでは、信頼できる外壁塗装業者の選び方や、工事のポイントについて詳しく解説した記事もご用意しています。ぜひ、そちらも参考にしてみてください。
あなたの大切な家を守るために、正しい知識を身につけ、納得のいく外壁塗装を行いましょう!
株式会社YU-SHINは、塗装に関連した様々な事業を展開しております。
外壁・屋根塗装はもちろん、足場仮設や防水工事、補修工事など、戸建てからビル・マンションの大規模工事まで幅広く行っております。
どんな些細なことやお困り事でも当社のプロフェッショナルにお任せください。
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