外壁の塗装を考えている方々にとって、どの塗装方法を選ぶべきかは重要な問題です。
特に初心者の方々は、専門用語や技術的な知識がないため、選択肢を理解するのが難しいこともあります。
そこで、今回は「吹き付け塗装」という方法に焦点を当ててみましょう。
この塗装方法はどのような特徴を持ち、どのような外壁に向いているのでしょうか?
この記事では、吹き付け塗装の種類、メリット、デメリット、向いている方、ローラー塗装との比較、現状と今後について詳しく解説していきます。
目次
外壁の吹き付け塗装とは?
外壁塗装にはローラー塗装と吹き付け塗装の2種類がありますが、吹き付け塗装は、スプレーガンを使って塗料を霧状に吹き付けて塗装する方法です。
ローラーでは表現できない独特な質感や模様を施せるのが特徴です。
吹き付け塗装の種類
吹き付け塗装には、主に以下の3種類があります。
リシン仕上げ:ザラザラとした質感で高級感を演出
リシン仕上げは、石英砂や大理石などの骨材を混ぜた塗料を吹き付けることで、ザラザラとした質感を実現する仕上げです。
スタッコ仕上げ:重厚感のある仕上がりで洋風建築に最適
スタッコ仕上げは、リシンよりも粗めの骨材を混ぜた塗料を吹き付けることで、重厚感のある仕上がりを実現する仕上げです。
吹き付けタイル仕上げ:耐久性とデザイン性を兼ね備えた最強の外壁
吹き付けタイル仕上げは、粘度の高い主剤を吹き付けた後に上から塗料を重ねて凸凹の模様をつける方法です。
吹き付け塗装のメリット
ここからは、吹き付け塗装の3つのメリットを分かりやすく解説します。
メリット①:短時間で作業完了!工期短縮で時間とコストを節約
吹き付け塗装は、ローラー塗装と比べて塗布速度が格段に速いため、工期を大幅に短縮できます。
広い面積の外壁でも、短期間で美しく仕上げられるため、引っ越しや住み替えのタイミングで外壁塗装を検討している方にもおすすめです。
メリット②:個性的なデザインを実現!多彩な模様と色で理想の外壁に
吹き付け塗装は、ローラー塗装では表現できない多彩な模様や色を施すことができます。
石のような質感のリシン、砂壁のような風合いのスタッコなど、さまざまなパターンから選ぶことができます。
また、複数の色を混ぜて吹き付けるグラデーション塗装など、自由度の高いデザインも可能です。
自分だけのオリジナルの外壁を創りたい方におすすめです。
メリット③:コストパフォーマンス抜群!ローラー塗装よりも費用を抑えられる
ローラー塗装に比べて、吹き付け塗装は比較的低コストで施工することができます。
作業時間の短縮により人件費が削減されるほか、塗料の使用効率も向上するため、全体的なコストを抑えることができます。
そのため、予算に制約のある方やコストを抑えたい方にとって、吹き付け塗装は魅力的な選択肢となります。
吹き付け塗装のデメリット
吹き付け塗装は、短時間で美しく仕上がり、デザイン性が高いことから注目されています。
しかし、デメリットもしっかり理解した上で選択することが重要です。
デメリット①:塗料の飛散
吹き付け塗装は、塗料を霧状にして吹き付けるため、周囲に飛散する可能性があります。
飛散した塗料は、近隣の車や建物に付着してトラブルになるケースもあります。
業者によっては、飛散防止対策を徹底していますが、風の強い日や周囲に建物が密集している場所では、飛散リスクが高まります。
近隣への配慮が必要となるため、事前にしっかりと確認しておきましょう。
デメリット②:騒音が発生する
吹き付け塗装は、高圧で塗料を吹き付けるため、大きな騒音が発生します。
近隣への騒音被害を防ぐために、養生や防音シートなどの対策が必要です。
特に、早朝や夜間の施工は避け、事前に近隣への挨拶をしておくことも重要です。
騒音に敏感な方や、周囲に住宅が多い場所では、事前に業者に確認し、対策を講じておきましょう。
デメリット③:塗料の無駄が多い
吹き付け塗装は、ローラー塗装と比べて塗料の無駄が多くなります。
これは、塗料が空気中に飛散してしまうためです。また、塗料の無駄はコスト増加にもつながります。
デメリット④:技術力に左右される仕上がり
吹き付け塗装は、ローラー塗装よりも高度な技術が必要です。
吹き付けムラやタレなどを防ぎ、美しい仕上がりを実現するには、経験豊富な職人の技術が不可欠です。
実績が少ない業者や低価格を売り文句にする業者には注意が必要です。
仕上がりにこだわる場合は、複数の業者から見積もりを取り、職人の経験や技術を確認することをおすすめします。
吹き付け塗装が向いている方
ここからは、吹き付け塗装が向いているについて、3つのケースをご紹介します。
コストパフォーマンス重視の方
吹き付け塗装は、ローラー塗装よりも塗料の使用量が少ないため、広い面積の外壁塗装においては、費用を抑えられる場合があります。
特に、モルタルやALCなどの外壁材は、ローラー塗装では難しい模様を表現できるため、デザイン性とコストパフォーマンスを両立したい方におすすめです。
個性的なデザインを求める方
吹き付け塗装は、ローラー塗装では表現できない多彩な模様や色を施すことができます。
石のような質感のリシン、砂壁のような風合いのスタッコなど、さまざまなパターンから選ぶことができます。
また、現状の外壁塗装を吹き付け塗装で施工しており、デザインや質感などを気に入っている場合は、塗り替え時にも吹き付け塗装を選択する方がいいでしょう。
モルタルやALCの外壁材を使用している方
吹き付け塗装は、モルタルやALCなどの外壁材に最適な塗装方法です。
これらの外壁材は、ローラー塗装では難しい模様を表現できるため、デザイン性を高め、外壁を保護することができます。
吹き付け塗装とローラー塗装の比較
外壁塗装を検討する際、吹き付け塗装とローラー塗装のどちらを選ぶべきか悩む方も多いのではないでしょうか?
それぞれメリットとデメリットがあり、どちらが優れているという単純な答えはありません。
ここからは、吹き付け塗装とローラー塗装を徹底比較し、それぞれのメリットとデメリットを詳しく解説します。
比較①:仕上がり
吹き付け塗装は、ローラー塗装では表現できない多彩な模様や色を施すことができます。
石のような質感のリシン、砂壁のような風合いのスタッコなど、さまざまなパターンから選ぶことができます。
一方、ローラー塗装は、シンプルな仕上がりが特徴です。
ツヤのある仕上がりや、マットな仕上がりなど、塗料の種類によって質感を変えることができます。
デザイン性を重視したい方は、吹き付け塗装がおすすめです。
シンプルな仕上がりが好みの方は、ローラー塗装がおすすめです。
比較②:費用
吹き付け塗装は、ローラー塗装よりも塗料の使用量が少ないため、広い面積の外壁塗装においては、費用を抑えられる場合があります。
ただし、下地処理や養生に手間がかかるため、小面積の外壁塗装では、ローラー塗装よりも費用が高くなる場合もあります。
ローラー塗装は、比較的安価な塗装方法です。
しかし、塗料の使用量が多いため、広い面積の外壁塗装では、費用が高くなる場合もあります。
費用を抑えたい方は、広い面積の場合は吹き付け塗装、小面積の場合はローラー塗装がおすすめです。
比較③:工期
吹き付け塗装は、ローラー塗装よりも作業速度が格段に速いため、工期を大幅に短縮できます。
広い面積の外壁でも、短期間で美しく仕上げられるため、引っ越しや住み替えのタイミングで外壁塗装を検討している方にもおすすめです。
ローラー塗装は、吹き付け塗装よりも工期が長くなります。
特に、広い面積の外壁塗装では、工期が長くなる傾向があります。
時間がない方は、吹き付け塗装がおすすめです。
時間をかけて丁寧に仕上げたい方は、ローラー塗装がおすすめです。
比較④:耐久性
吹き付け塗装とローラー塗装の耐久性に大きな差はありません。
どちらの塗装方法も、定期的なメンテナンスを行うことで、長持ちさせることができます。
メンテナンスの手間を省きたい方は、耐久性の高い塗料を選ぶことが重要です。
耐久性の高い塗料は、費用が高くなりますが、塗り替え頻度を減らすことができるため、長期的に見ると費用を抑えられる場合があります。
比較⑤:騒音
吹き付け塗装は、ローラー塗装よりも騒音が大きくなります。
近隣への騒音被害を防ぐために、養生や防音シートなどの対策が必要です。
騒音に敏感な方や、周囲に住宅が多い場所では、ローラー塗装がおすすめです。
吹き付け塗装の現状と今後
近年、外壁塗装における吹き付け塗装の採用率は減少傾向にあります。
かつては主流だった吹き付け塗装ですが、近年はローラー塗装の技術向上や、塗料の種類の増加により、その存在感は徐々に小さくなりつつあります。
また、吹き付け塗装は、ローラー塗装よりも高度な技術が必要とされます。
しかし、近年は吹き付け塗装の需要が減っているため、経験豊富な職人が不足しているという問題もあります。
今後、吹き付け塗装はさらに減少傾向が続くと予想されます。
ですが、デザイン性を重視したい方や、個性的な外壁を求める方にとっては、依然として魅力的な選択肢であることに変わりはありません。
また、技術革新や新素材の開発によって、吹き付け塗装が再び注目される可能性もあります。
まとめ
吹き付け塗装は、効率的でコストパフォーマンスに優れた外壁塗装方法です。
その一方で、注意すべきデメリットもありますが、適切な条件下では優れた選択肢となります。
外壁の美しさや耐久性を保つためには、専門家のアドバイスを受けながら、適切な塗装方法を選ぶことが重要です。
外壁塗装を検討している方は、ぜひこの記事を参考に、ご自身の希望に合った塗装方法を選んでください。
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