雨風や紫外線に常にさらされる屋根は、外壁よりも劣化が進行しやすく、定期的な塗り替えが必要です。
しかし、いざ塗り替えを検討しようとしても、
「いつ頃塗り替えが必要なの?」
「屋根材によって塗り替え時期は違うの?」
「どんな症状が出ていたら塗り替え時期なの?」
など、疑問や不安を感じてしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では、屋根塗装の塗り替え時期について、屋根材の種類別や症状別に詳しく解説していきます。
目次
屋根塗装の塗り替え時期について
屋根材の種類別塗り替え時期
屋根の塗り替えは、住宅のメンテナンスにおいて重要なポイントです。
適切なタイミングで塗り替えを行うことで、屋根材の寿命を延ばし、建物を守ることができます。
以下に、代表的な屋根材と塗り替え時期の目安をご紹介します。
スレート
多くの住宅で採用されているスレート屋根は、軽量で耐震性に優れているため、地震などの災害時に安心です。
しかし、耐久性や防水性は低いため、5~10年に一度は専門業者に点検を依頼し、表面の塗装状況を確認する必要があります。
一般的なスレートの耐用年数は20~25年程度で、塗装が劣化すると素材そのものがダメージを受け、雨漏りの原因となるため、早めのメンテナンスが重要です。
トタン
昔ながらのトタン屋根は、軽量で施工が容易、雨漏りに強いという利点がある一方で、耐熱性や防音性に劣り、定期的なメンテナンスが必要な屋根材です。
トタン屋根は30~60年と長持ちしますが、経年劣化によって塗膜が剥がれ、内部の金属が露出して錆びが発生する可能性があります。
そのため、5~10年に一度の頻度で塗り替えを行い、雨漏りなどのトラブルを防ぐことが重要です。
セメント瓦
かつて多くの住宅で採用されていたセメント瓦は、長い耐用年数と比較的低コストという魅力があり人気を博していました。
しかし、衝撃に弱く割れやすいというデメリットも存在します。
セメント瓦の耐用年数は30~40年と長持ちしますが、環境やメンテナンス状況によって実際の寿命は大きく異なります。
表面の塗装が劣化すると雨漏りの原因となるため、定期的な点検と塗装メンテナンスが必要です。
目安としては、5~10年に一度の頻度で塗装メンテナンスを行い、美しい外観と機能性を維持することが重要です。
ガルバリウム鋼板
美しい外観と高い耐久性を兼ね備えたガルバリウム鋼板は、住宅の外観をモダンに演出するスタイリッシュな屋根材です。
30~40年という長持ちする耐用年数を誇り、前回の塗装から10~25年程度で塗り替えが必要となります。
ただし、海沿いや高温多湿な環境では劣化が早まる可能性があるため、注意が必要です。
日本瓦
粘土質の日本瓦は、日本の伝統的な屋根材です。
耐用年数は50~100年以上で、塗り替えが不要な魅力的な素材です。
ただし、高価で重量があるため建物に負担をかけやすく、デザインの制約もあります。
屋根塗装の塗り替え時期が近づいているサイン
屋根塗装の塗り替え時期が近づいているサインは以下の6つです。
屋根材の破損
屋根材が割れたり、欠けたりしている場合は、早めの修理が必要です。
放置すると、雨漏りの原因となるだけでなく、落下して怪我をする恐れもあります。
色褪せ
屋根の色が全体的に薄くなってきたり、ムラができたりしている場合は、塗膜が劣化している可能性があります。
塗膜が劣化すると、防水性が低下し、雨漏りの原因となるため、早めの塗り替えが必要です。
塗膜の剥がれ
屋根の塗装が剥がれてきている場合は、防水性が低下しているため、早めの塗り替えが必要です。
剥がれた部分が広範囲に及ぶ場合は、部分補修ではなく、全体を塗り替えた方が良いでしょう。
ひび割れ
屋根材にひび割れが発生している場合は、塗膜が劣化しているだけでなく、屋根材自体も劣化している可能性があります。
ひび割れから雨水が浸入し、雨漏りの原因となるため、早めの補修が必要です。
サビ
トタン屋根などの金属製屋根材にサビが発生している場合は、早めの塗り替えが必要です。
サビは進行すると穴が開き、雨漏りの原因となるため、放置は厳禁です。
コケ・カビ
屋根にコケやカビが生えている場合は、湿気によって塗装が劣化している可能性があります。
コケやカビは見た目だけでなく、防水性や耐久性を低下させる原因となるため、早めに除去して塗り替えを検討しましょう。
屋根塗装の塗り替えを放置した場合
雨風や紫外線に常にさらされる屋根は、外壁よりも劣化が進行しやすく、定期的な塗り替えが必要です。
しかし、放置してしまうとどのような問題が生じるのでしょうか?
ここからは、屋根塗装を放置した場合のリスクについて考えてみましょう。
雨漏りのリスク
塗装が劣化すると、防水性が低下し、雨漏りの原因になります。
雨漏りは、天井や壁のシミ、カビ、木材の腐食など、建物の様々な箇所に被害を与えます。
また、塗料が劣化することで屋根材が雨や外気の影響を受けやすくなり、反りやひび割れを起こす可能性もあります。
大がかりな修繕工事が必要になる
本来であれば、屋根材の塗り替えだけで済むケースでも、屋根の下地材が雨や外気によるダメージを受けていると、葺き替えが必要になることがあります。
このような場合、大掛かりな工事が必要となり、修繕にかかる費用も高額になります。
屋根塗装の塗り替えに最適な時季
屋根塗装は、塗料がしっかりと乾燥する時期を選ぶことが重要です。
気温が5℃以下、湿度が85%以上の環境は、塗料の乾燥を妨げ、仕上がりに悪影響を与えます。
さらに、塗料は水滴にも弱いため、霜や露が降りる時期も避ける必要があります。
霜や露が乾ききっていない状態で塗装してしまうと、塗膜が剥がれやすくなるなど、トラブルの原因となります。
これらの点を踏まえると、屋根塗装に最適な時期は、気候が安定する春と秋です。
春は、暖かくなっていく時期であり、気温や湿度が比較的安定しています。
また、秋は、台風シーズンが過ぎ、過ごしやすい気候になるため、屋根塗装に適しています。
夏でも屋根塗装は可能ですが、気温が高すぎるため、塗料が揮発しやすく、気泡が入って仕上がりが悪くなることがあります。
また、乾燥時間の見極めが難しく、熟練した業者でなければ、失敗する可能性が高くなります。
屋根塗装の費用を安くする方法
複数社から見積もりをとる
複数の業者から見積もりを取り比較検討することで、相場を知ることができ、費用を抑えることができ、内容と価格のバランスが取れた業者を選ぶことができます。
繁忙期以外で依頼する
屋根塗装の繁忙期は、春と秋です。
この時期は需要が高まるため、費用が高くなる傾向があります。
比較的費用が安いのは、冬です。
冬は天候が安定していないため、塗装業者は暇になりやすいです。
そのため、値引き交渉がしやすくなります。
ただし、冬は気温が低く、塗料が乾きにくいため、業者選びには注意が必要です。
外壁塗装と屋根塗装を一緒にする
屋根塗装と外壁塗装を同時に依頼すると、足場代などを節約することができます。
外壁塗装もそろそろ検討していたという方は、ぜひ一緒に依頼することをおすすめします。
自社で施工できる会社を選ぶ
中間業者が入らない自社施工の会社を選ぶと、費用を抑えることができます。
一方、自社施工を行わない業者を選ぶと、下請け会社が施工することとなり、仲介料が発生するため、費用が高くなる可能性があります。
大手ハウスメーカーは、多くの場合、下請け会社を利用して施工を行います。
まとめ
屋根塗装は、雨風や紫外線から家を守るために重要な役割を担っています。
適切なタイミングで塗り替えを行うことで、家の耐久性を高め、住まいの快適性を維持することができます。
屋根塗装の塗り替えを検討している方は、この記事を参考に、一度見える範囲で屋根の状態をチェックしてみましょう。
塗り替え時期が近づいていると感じたら、早めに業者に相談することをおすすめします。
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